令和6年度第4回の生涯教育研修会を実施しました。

日時:令和7年2月8日(土)13時00分~16時10分

場所:香川短期大学

参加者:香川県栄養士会 会員

内容

①講演(演題)「保護者に伝えたい正しいアレルギーの知識」

講師 四国こどもとおとなの医療センター
小児アレルギー科 医長 木下あゆみ 先生

参加者 会場67名 オンデマンド27名  計94名

新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症(消化管アレルギー)、食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎、即時型症状、食物依存性運動誘発アナフィラキシー、口腔アレルギー症候群といった食物アレルギーの様々なタイプや分類・診断とその治療法を具体的に詳しく知ることができました。

皮膚からアレルゲンが入り込むため、スキンケアが大切であること、6カ月から少量ずつ卵を摂取することで鶏卵アレルギーを8割予防できることなど、とても勉強になりました。

栄養指導においては、子供の成長発達に影響がないよう必要最小限の除去食にとどめる必要があること、具体的な栄養指導をすることで、生活の質の向上につながることが分かりました。

また、事例を提示していただき、アナフィラキシー出現時(ショック時)の対処法のポイント、早期に対応することの大切さを学習することができました。

実際にエピペンを手にし、施注のデモンストレーションをするといった貴重な体験もできました。

私たちは常に新しく、正しい知識を学ぶ必要があることを再認識し、また、それを実践や指導にいかし、食物アレルギーを持つ子供のサポートに繋げていきたいと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

②講演(演題)「各種デバイスを活用した糖尿病患者への栄養指導の現状と課題~カーボカウント法の活用を含めて~

講師 武庫川女子大学食物栄養科学部食物栄養学科  教授
京都大学大学院 医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学 非常勤講師
幣 憲一郎 先生

参加者 会場 58名  オンデマンド 30名  計92名

COVID-19やインフルエンザといった感染症の流行に伴い、患者の(食)生活環境が大きく変化する中、情報通信機器を用いたリモート栄養カウンセリングの効果を検証し成果が得られました。

情報通信機器を用いた栄養指導は、移動や待ち時間の節約や交通費等の経済的負担を軽減できるだけでなく、居住地やADLの制約なく行え、プライバシーが確保され、リラックスして受診できるといったメリットがあります。

PHR(Personal Health Record)とは、健康増進・医療に関連する任意の個人データを自身が個人端末で管理することができるシステムとデータベースのことであり、様々なデータを蓄積、解析して活用する環境が整えられてきています。

今後は個々にあった情報機器を選択し、活用していくことが求められます。

CGMやFGMを用いて血糖をモニタリングしながらカーボカウントといった食事療法を導入し、より細かい血糖コントロールへつなげるといった事例も紹介されました。

時代の変化に合わせて指導ツールやアプローチ方法も変化しており、糖尿病患者の指導に限らず、様々なデバイスを知り、活用する力が求められていると感じました。


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