令和2年9月30日に認定こども園 ABC Play Schoolで、食育推進講座を実施ました。

最初に朝ごはん食べてきたかなと問いかけてから、保護者と子どもにパネルシアターをしました。このこども園では、保護者の隣にその子どもが座って一緒に見てくれたので、親子で話ができたように思います。その後、保護者への講話の前に場の緊張を和ませるため、保護者に野菜の葉っぱ当てをしました(ゴーヤ、なす、ミニトマト、さつまいも)。意外に難しいようで、たまには保護者にしてもよいと思いました。そして、保護者に「早寝早起き朝ごはんで、元気いっぱい!!」の講話をしました。

講話内容をまとめたものは次の通りです。

「近年、大人も子どもも寝る時間が遅くなっていますが、睡眠は健康を維持するために大切で食事や体のリズムと密接な関係があります。人間の体には体内時計があり、睡眠や食事、運動、血圧、体温など体のリズムをコントロールしているので正常に働かせることが大事です。そのためには、早寝早起きをして太陽の光を浴びる、昼間なるべく外に出て遊ぶ、運動する、友達や家族とふれあう、規則正しく1日3回の食事をとることです。5歳頃までには昼寝がなくなり、睡眠時間が夜に集中してきます。睡眠と食事のリズムができてくる頃で、体内時計に大事な時期です。この時期の子どもの生活は概ね家の人にかかっています。生活リズムが乱れると自律神経が乱れて体内時計が狂った時差ぼけ状態になります。子どもでは午前中ボーッとしていて午後にならないと元気がでないということになります。体内リズムにそった生活をするため早寝早起き朝ごはんが大事なのです。

早く寝ると自発的に早く起きられる割合が高くなります。仕事から帰って夕食の準備は大変だと思いますが、夕食を早めに食べると早く眠れます。

栄養バランスのよい朝食を毎日決まった時間に摂ることが、子どもに適切な朝方のリズムを作るために効果があります。毎日、決まった時間にバランスのよい朝食を摂ると、便秘しにくい、風邪をひきにくい、疲れにくいと言われています。バランスのよい食事とは主食、主菜、副菜をそろえた食事です。脳のエネルギー源はブドウ糖だけで、朝起きたときには不足しているので朝食を摂ってブドウ糖を補給する必要があります。人間の脳が最も大きく成長する時期は生まれてから6歳くらいまでといわれており、この時期の糖質不足は大問題です。しかし、ブドウ糖といっても甘い物は吸収が早く血糖が急上昇し、膵臓からのインシュリンにより急降下するため低血糖状態になって昼前に頭がボーッとしたりイライラしやすくなります。ゆっくり吸収されるご飯や食パンなどをおかずと一緒に食べることで血糖の上昇が穏やかになります。

朝食内容は簡単に作りやすくて食べやすいものがよいでしょう。子どもの場合、1日3食バランスよく摂ることが大切なのは体が日々作りかえられているからです。作りかえと成長のための材料も必要なので3食バランスよく食べていつもよい材料を用意してあげましょう。

夜は子どもと大人の時間をわけ、まず子どもを寝かせてから大人の時間を作りましょう。朝は朝食の30分前には起きていることが理想です。そして体内時計の面からは休みの日も同じ時間に起きて同じ時間に朝食を摂るのがよいです。

子どもの頃に体内時計リズムを完成しておけば、体調の変化をおこしにくく、崩れた場合も治りやすいと言われています。改めて生活や食事を振り返ってみてはいかがでしょうか。」

質問はありませんでした。パネルシアター、講話共にマウスシールドで実施しました。ここは英語中心のこども園ということで、食事の話をしてもらえて親子共によかったとのことでした。


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