医療部研修会
「栄養ケアプロセス・PES報告推進のための研修会」
日時 令和5年10月22日(日)13時00分~16時45分
場所 中澤氏家薬業 香川本社
参加人数 44名
内容 講演「ウイルス性肝炎から脂肪性肝疾患のトピックス
日本肝臓学会 奈良宣言2023も含めて」
講師 香川県立中央病院 院長 高口 浩一 氏
日本肝臓病学会総会で採択された「奈良宣言2023」、C型慢性肝炎・肝硬変の治療、脂肪性肝疾患のトピックスについてご講演いただきました。肝臓の繊維化が進行している可能性があるとされるALT>30U/Lの患者さんに早期に介入することの大切さ、C型肝炎ウイルスによる肝炎の幅広い治療について、脂肪肝(NAFLD)脂肪肝炎(NASH)の治療に有効とされる薬物療法について等知ることができ、日々の業務に役立つ内容でした。
講演「栄養ケアプロセス・PES報告の概要について 演習」
演習「PES報告の書き方について 演習・グループワーク」
講師 日本栄養士会 福祉職域担当理事
特別養護老人ホーム松林荘 栄養課課長 石村 敦志 氏
講演は、栄養ケアプロセスの概要について・栄養診断とPES報告の意義についてのご講演(動画)を視聴しました。栄養ケアプロセスとは、対象者の栄養状態に問題が生じている根拠と根本的な原因を明確にし、栄養状態の問題が生じている根本的な原因に対して栄養介入してく手順を示すシステムである。実際に症例を用いて、具体的な栄養診断およびPES報告・介入計画の書き方を提示くださった。参加された会員は、栄養ケアプロセスについて知っているが、PES報告での記録を行っている人は少なく、今回の講演で栄養ケアプロセス・PES報告でのカルテ記載の必要性をよく理解できました。
演習では、石村氏の助言のもと、参加者は9グループに分かれて、実際に症例を用いて、栄養ケアプロセス・PES報告を書く演習を行いました。個人及びグループごとで、報告シートにアセスメントデータを拾い出し、客観的な基準を用いた栄養アセスメントを行い、その原因となるものは何かを考えた。アセスメント後、栄養診断コードを選び、PES報告の一文を作成し、介入計画(モニタリング計画・栄養治療計画・栄養教育計画)を立案しました。実際に書いてみることで、手順を知り、PESについてよく理解できた・理解できたと回答した方が多く、難しいと感じた点は、アセスメントデータの抽出や栄養診断コードの選定などであり、実際にPES報告を書くことで慣れていくことが必要だという意見が多くありました。グループワークを行ったため、久しぶりに会員同士での交流ができ、有意義な時間が持てました。今後も、繰り返し学習することで会員皆がPES報告を書けるよう講義・演習を企画していきたいと思います。