つい鍋をかけ忘れ、焦がしてしまったことはないですか? その点、電子レンジなら、心配がありません。
また、食品の水分に反応して加熱するので短時間で調理でき、熱に弱いビタミンB1・Cなどの栄養素の損失も少なく、栄養満点の料理ができます。
①「加熱時間の目安」はレンジのワット数に応じて。最初は表示時間より少し短めに設定し、材料の量に合わせて時間を加減します。
②材料の大きさをそろえる、途中で混ぜる、材料の向きを変えると均一に加熱できます。
表面に皮や膜のあるもの(銀杏・卵・イカなど)は、表面に切り目を入れ、破裂を防ぎます。
③容器は陶器・耐熱ガラス・電子レンジ使用可の表示のあるプラスチック製品などが使えます。
加熱する時は、ふた・ラップをするのが基本ですが、パリッとした食感を楽しみたい時(揚げ物の温めなど)は不要です。
④電子レンジ利用の調理例をご紹介します。
・ゆでる…イモ類は皮付きのまま、根菜類、葉菜類は水をつけてポリ袋に入れ加熱。
・みじん切り玉ねぎいため…玉ねぎのみじん切りに油を少量かけて混ぜラップをして加熱。
・スクランブルエッグ(1個)…卵に塩とバタ-を加え40秒加熱、かき混ぜて20秒加熱。
1人分 |
白菜 |
100g |
モヤシ |
25g |
ニンジン |
20g |
ダイコン |
50g |
白ネギ |
15g |
豚肉薄切り |
30g |
豆腐 |
50g |
シメジ |
20g |
- ネギは小さく小口切りにする。
- 卵、ネギ、ひじきの煮物を入れよくかき混ぜる。
- フライパンに油を引き、②の材料を入れて焼く。
●一人分の栄養価
エネルギー |
162kcal |
タンパク質 |
12.7g |
塩分 |
2.0g |
食事づくりが負担にならないよう、たまには手抜きをしながら、おいしく、楽しく上手にバランスのよい食生活を続けていきたいものです。
食事をつくるのが億劫な時、買ってきてすぐに食べられる市販の惣菜を利用して、時には簡単にすませる日があってもよいのでは。
買ってきたパックそのままでなく、器に盛りつけてトマトやゆで野菜を添えたり、ひと手間加えることでグンと見栄えよくおいしそうになります。
さらに、おひたしやみそ汁など簡単な1品を加えると、栄養バランスがよくなり温かい手料理に変身です。
包丁・おろし金・すり鉢など、力の必要な台所用具が使いにくくなってきた時は、フ-ドプロセッサ-がおすすめです。
野菜のみじん切り・大根おろし・すりごまなどがすぐにできます。
調理の幅も広がり、気軽に料理を楽しめます。
最近は操作も後片付けも簡単で小型の使いやすいものがいろいろあります。
火を使わない電磁調理器や電子レンジも、シニア世代にとっては安心・安全な台所用具です。
2人分 |
ひじきの煮物 |
少量1 パック |
卵 |
2 個 |
ネギ |
1 本 |
サラダ油 |
少々 |
- ネギは小さく小口切りにする。
- 卵、ネギ、ひじきの煮物を入れよくかき混ぜる。
- フライパンに油を引き、②の材料を入れて焼く。
●一人分の栄養価
エネルギー |
109kcal |
タンパク質 |
8.0g |
塩分 |
0.6g |
皆さんは食事の時、どのような順番で食べられますか?
食事の総エネルギーが同じでも、食べる順番によって血糖の上がり方が違ってきます。
まず、野菜やきのこ、海藻類などの食物繊維たっぷりの料理や酢の物から食べ、炭水化物のごはんやパンを後にすると、血糖の上がり方が緩やかになります。
適量のタンパク質を一緒にとることも血糖上昇を緩やかにします。素うどんだけをかき込む食べ方は、血糖値を上げやすいと言えますね。
ある食品を食べた後の血糖値の上がりやすさを示すGI(グリセミックインデックス)というのがありますが、ごはんだけを食べるよりも、納豆や酢の物、あるいは乳製品を一緒に食べた方が血糖が上がりにくいというデータもあります。
野菜をたっぷりとるには生野菜だけではなく、具だくさんの“食べるみそ汁”やスープにしたり、ゆで野菜、お浸し、煮物などにしたりして、カサを減らしてとることがおすすめです。
2人分 |
大豆水煮(缶詰) |
50g |
タマネギ |
小1/4個 |
ニンジン |
2㎝程度 |
ゴボウ |
5㎝程度 |
サツマ芋 |
50g |
シメジ |
1/4パック |
生シイタケ |
2枚 |
クコの実(乾物) |
少々 |
インゲンまたは細ネギなど |
少々 |
植物油 |
小さじ1 |
水 |
400g |
コンソメ |
小さじ1 |
しょうゆ |
小さじ1/2 |
こしょう |
少々 |
ごま油 |
2~3滴 |
- タマネギ、ニンジンは1㎝角に切る。
- ゴボウは千切りにし、水にさらしておく。
- サツマ芋は洗って皮ごと1㎝角に切る。
- シメジは小房に分け、シイタケは薄切りにする。
- 鍋に油を熱し、タマネギ、ニンジン、ゴ
ボウをいため、水、コンソメ、しょうゆ、大豆の水煮、きのこ類を入れて野菜が軟らかくなるまで煮る。
- 最後に青み野菜を入れ、味を調えてごま油を2~3滴落とす。
●一人分の栄養価
エネルギー |
130kcal |
タンパク質 |
3.7g |
塩分 |
1.2g |
人の消化酵素で分解されない食物中の成分の総称を「食物繊維」といいます。
玄米を主食とし、いり豆やふかし芋をおやつにしていた昔と比べ、現在では摂取量が半減しています。
食物繊維は水に溶ける「水溶性食物繊維」と溶けない「不溶性食物繊維」に分けられます。
水溶性には果物や野菜などに多く含まれるペクチンや海藻類のアルギン酸、こんにゃくのグルコマンナンなどがあります。
これらは小腸上部での栄養吸収を和らげ、糖の吸収を遅らせることで血糖の上がり方を抑えたり、悪玉コレステロールを減らしたりする働きがあります。
不溶性には野菜や豆類などに含まれるセルロール、エビやカニの殻のキチンなどがあり、主に便秘や大腸がん予防に効果が期待できます。
食物繊維は種類によって生理作用が違うので、さまざまな食品を組み合わせて摂ると効果的です。
野菜や海藻、こんにゃく、きのこ類などをたっぷり食べて、糖尿病予備群を脱出しましょう。
2人分 |
シメジ |
1/2パック |
生シイタケ |
2枚 |
エノキタケ |
1/2袋 |
酒 |
小さじ2 |
塩 |
少々 |
ダイコン |
100g |
三つ葉、またはカイワレ大根など |
適宜 |
クコの実(乾物) |
少々 |
米酢 |
小さじ2 |
砂糖 |
小さじ2 |
ユズまたはスダチの汁 |
小さじ1 |
- シメジは小房に分ける。生シイタケは薄切り、エノキタケは半分の長さに切る。
- 小鍋に①を入れ、酒・塩をふって、からいりしてさます。
- クコの実は酒を入れた水で戻しておく。
- ダイコンはすりおろして軽く水気をきり、調味料と合わせる。
- きのこ類と④を混ぜ合わせて器に盛り、クコの実、三つ葉などをのせる。
●一人分の栄養価
エネルギー |
30kcal |
タンパク質 |
1.9g |
塩分 |
0.1g |
幼い頃はよちよちと後をついてきた孫も、成長盛りの中高生にもなると、話かけてもまともな返事は期待できず、何を考えているのかわからない…。何とも寂しい限りです。
そんな彼ら彼女らが、なぜか一緒に料理をしていると、ポツリポツリとその日の出来事などを話してくれることがあります。
「食を通じたコミュニケーション」は、一緒に食べるだけではなく、一緒に作ることでより深まることもあります。
鉄板焼きやお好み焼きの準備なら、幼児にもお手伝いができます。
家族みんなでギョーザを包むのも楽しいものです。
中高生は、ケータイで鍛えた親指で上手に包んでくれるかもしれません。
一緒に作った料理は、いつにも増しておいしいはずです。
食卓を囲んで会話が弾み、笑顔が生まれたら、それこそが食育の原点ではないでしょうか。
30個分 |
豚ひき肉 |
150g |
ニラ |
1束(100g) |
しょうゆ |
小さじ2 |
オイスターソース |
小さじ2 |
こしょう |
少々 |
卵 |
2個 |
ごま油 |
小さじ1 |
ギョーザの皮 |
30枚 |
油 |
|
- ニラは小口切り、キャベツはゆでて、みじん切りにする。
- 豚ひき肉に、①の野菜と調味料を入れ、よく混ぜる。
- ②をギョーザの皮でつつむ。
- フライパンに油大さじ1/2 を熱し、③のぎょうざを10 ケ並べる。焦げ目がついたら、水1/2 カップを入れてふたをし、水分がなくなるまで蒸し焼きにする。最後はふたをとって、強火にして皮をカリッと仕上げる。
●一人分の栄養価
エネルギー |
176kcal |
タンパク質 |
8.0g |
塩分 |
0.5g |
糖尿病を予防するために、おいしく食べながら、おかずのエネルギ-(カロリ-)を減らす工夫をいくつかご紹介します。
①脂肪の少ない部位や素材を選びます。同じ豚肉でもバラやロ-スよりもヒレ、ももといった脂身の少ない部位を選ぶとエネルギ-をぐんと減らせます。
その際、脂肪の少ない肉はパサつきやすいので、例えば上記レシピのように、水溶きかたくりでとろみをつけたあんをかけるなどしてコクを出すと、おいしくいただけます。
②油の使用量を減らします。油をよく吸うナスなどは、あらかじめ少量の植物油をまぶして電子レンジで加熱してからいためることでエネルギ-が大幅に減ります。
③エネルギ-の少ない素材を生かしてカサを増します。例えば、春雨の代わりに糸寒天を使って酢の物や中華サラダにする、焼きそばにたっぷりのモヤシを入れる、きのこを使ったあんかけにするなどです。
2人分 |
鶏ささみ |
4 本 |
酒・塩(下味用) |
適宜 |
植物油 |
小さじ1 |
野菜あん |
|
タマネギ |
小1/4 個 |
ニンジン |
20g |
ゆでタケノコ |
40g |
生シイタケ |
2 枚 |
サヤインゲン |
2~3 本 |
だし汁 |
大さじ2 |
しょうゆ |
小さじ1 |
みりん |
大さじ1/2 |
かたくり粉 |
小さじ1 |
水 |
小さじ2 |
- 鶏ささみは筋を取り、火が通りやすいように包丁で軽く斜めに切れ目を入れ
る。10分程度酒・塩に漬けておく。
- タマネギを薄切りにし、ニンジン、ゆでタケノコは千切りにする。
- 生シイタケは石づきを取り、薄切りにし、サヤインゲンは斜め切りにする。
- フライパンに油を熱し、鶏ささみをソテ-する。
- 野菜を堅い順に炒め、だし汁、調味料を加えてさっと煮て、最後に水溶きか
たくりを加えてとろみをつける。
- 鶏ささみの上に⑤をかける。
●一人分の栄養価
エネルギー |
150kcal |
タンパク質 |
21.2g |
塩分 |
0.9g |
ふかし芋やかきもち、お焼きなどを「おばあちゃんのおやつ」と呼んでいたのは、ひと昔前のこと。最近ではお孫さんのいるシニア世代にも、ケーキやクッキーを焼くのが得意という方も多いのではないでしょうか。
洋菓子は一般的に和菓子に比べると高エネルギー(ショートケーキ1個約320kcalはごはん2膳分)で脂肪分も多いのですが、生クリームを使っていないフルーツゼリーのエネルギーは和菓子と変わりません。
手作りなら自分の好みに合わせ、砂糖を控えたり、牛乳を豆乳に変えたりすると、エネルギーや脂肪分を減らすことができます。
野菜や果物を使うとビタミン・ミネラル・食物繊維などもアップします。
食生活のスタイルは変わっても、変わらないのはお孫さんへの愛情。時には今どきのおばあちゃんのおやつを用意して、お孫さんと楽しんでみてはいかがでしょうか。
5枚分 |
小麦粉 |
80g |
砂糖 |
20g |
ベーキングパウダー |
小さじ1 |
卵 |
1個 |
豆乳 |
60cc |
リンゴ |
1個 |
油 |
小さじ1.5 |
はちみつ |
小さじ5 |
- ボウルに小麦粉、砂糖、ベーキングパウダーを入れて、泡だて器でぐるぐる混ぜる。(小麦粉をふるう代わりになる)
- 豆乳、卵を入れて混ぜる。
- リンゴの皮をむき、3㎝くらいの長さの拍子切りに切り、②に入れ、さっくりと混ぜる。
- フライパンに油を薄く引き、③を1/5ずつ丸く広げる。
- 弱火にし、ふたをして2分焼き、周りに火が通ってきたらひっくり返し、さらに1分ほど焼く。
- はちみつをかけていただく。
●一人分の栄養価
エネルギー |
152kcal |
タンパク質 |
3.0g |
塩分 |
g |
敬老の日や彼岸のお墓参りなど、何かとお孫さんと触れ合う機会の多くなる時期。
でも、お孫さんたちを取り巻く食環境が厳しくなっているのをご存じですか?
コンビニ弁当やファーストフードなど便利で簡単に「食」が手に入るようになった代わりに、「偏食」「孤食」が問題になっています。
昔は母親が作った食事を家族一緒に食べるのが一般的でした。
楽しく会話し、時にしかられたりする中で子どもたちは自然と食習慣を身につけ、家族の絆を感じ、心の栄養も十分に取っていたのです。
しかし共働きでの子育てが一般的になった今、忙しい親たちにとっては、それが大切だと分かっていても困難なことなのかもしれません。
それならここはシニアの出番。積極的にお孫さんと一緒に食卓を囲んでみませんか?
「いただきます」から旬の食材の話や食事のありがたさを語ってあげてください。
ごはん茶わんやおはしの正しい持ち方、魚のほぐし方を見せてあげてください。豆を上手におはしでつまめたら喜んであげてください。
今回紹介するレシピは残ったごはんと冷蔵庫の残りモノで作る簡単なおやきです。ホットプレートで一緒にお孫さんと楽しく作ってみましょう。
3人分 |
ごはん |
茶わん2杯 |
青菜(ゆで) |
45g |
細ネギ |
大さじ1/2 |
とろけるチーズ |
大さじ4 |
しらす干し |
カップ1/2弱 |
卵 |
2個 |
しょうゆ |
小さじ1.5 |
サラダ油 |
少々 |
- 青菜(ホウレンソウ・小松菜・大根葉など)とネギをみじん切りにする。
- ごはんの中に、青菜・ネギ・チーズ・ちりめんじゃこを加えてよく混ぜ、卵・しょうゆを入れ混ぜ合わせる。
- フライパンにサラダ油をしき、お好み焼きのように両面を色よく焼く。
●一人分の栄養価
エネルギー |
217kcal |
タンパク質 |
8.7g |
塩分 |
1.1g |

夏バテ回復の決め手は栄養・休養・運動の三原則が大切で、回復方法として一番の近道はバランスの良い食事を心掛けることです。
連日の真夏日に食欲が低下し、めん類ばかりですませていては栄養バランスが崩れ、ますます疲れやすくなります。
疲れた体に効果的なのがビタミンB1です。豚肉、ウナギ、きな粉等に多く含まれます。
ニンニク、ニラ、ネギなどと一緒に調理すると疲労回復に効果的です。
食欲がない時はシソやショウガなどの香味野菜をご飯に混ぜたり、冷ややっこに添えたりしましょう。
オレンジ、グレープフルーツなどのかんきつ類をサラダに加えるなど、酸味を生かした料理もお勧めです。
胃液の分泌を促し、食欲増進に効果的です。弱った胃腸には山芋、オクラ、大根など消化吸収を高める食材を酢の物、あえ物などで利用しましょう。
休養をとるには睡眠が一番。精神の鎮静作用にはハーブティを。
牛乳やヨーグルトなどの乳製品には睡眠効果があります。
ただし、就寝前の摂り過ぎは肥満の元となりますので、摂り過ぎないようにしましょう。
2人分 |
豚もも薄切り肉 |
120g |
ニラ |
1束 |
白菜キムチ |
40g |
ごま油 |
小さじ1/2 |
薄口しょうゆ |
小さじ1 |
- フライパンにごま油を熱し、3cmに切った豚肉をいためる。
- 八分通り火が通れば、ニラを加えていためる。
- ひと口大に切ったキムチと薄口しょうゆを加え、味を整える。
●一人分の栄養価
エネルギー |
113kcal |
タンパク質 |
14.0g |
塩分 |
1.0g |

人は尿や便、汗、呼吸などから1日に2~3㍑の水分を失います。
運動しなくても暑い夏は汗をかきますので、それらを補うために同量の水を補給する必要があります。
飲み水としては1.2~1.5㍑くらい摂るのが望ましいといわれています。
水分補給が不十分だと血液濃度が高くなり、血流が悪くなります。その結果、筋肉中に疲労物質である乳酸がたまりだるくなります。
高齢の方の場合は、のどが渇いても口渇感を感じにくく水分を摂らないため、脱水症状に陥りやすいので、意識的に水を摂ることが大切です。
のどが渇いてからではなく、こまめに水分補給を行いましょう。
しかし、暑いからと必要以上に冷たいものを飲むと、胃液が薄まり消化能力が低下し、夏バテを悪化させます。
汗のかき方に合わせて、冷たすぎないものを定期的に適量に摂りましょう。
大量に汗をかいた時はミネラルやビタミンも失われます。市販のスポ-ツドリンクを摂る方も多いようですが、100㌘当たり19㌔㌍前後のエネルギ-があります。
摂り過ぎは禁物です。水や麦茶をおすすめします。
また、ストレスがたまると疲れやすくなります。ストレス撃退にはビタミンCをしっ
かり摂りましょう。ゴ-ヤ、ジャガイモ、トマト、レモンなどにたっぷりと含まれます。
- トマトを洗ってヘタを除き、冷凍する。
- 固まれば器に盛り、食べる時にはちみつをかける。
●一人分の栄養価
エネルギー |
44kcal |
タンパク質 |
0.5g |
塩分 |
0g |